【防水スプレーの使い方】防水ウエアにシリコン系が向かないワケ

本サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

自販機でいつも千円札で缶コーヒーを買う、元アウトドアショップスタッフのZEENです。
ジャラジャラ出てくるお釣りに、なぜかたまらぬ幸福感…


それはさておき…


今回のご相談はこちら

防水ウエアの水弾きが弱くなってきちゃった…
防水スプレーっていろいろ種類があるけど、どれ使っても一緒…?

シリコン系…?フッ素系…?
なんのこっちゃ…
違いが分からないからおせ~てほしい…

今回は、防水スプレーについてのご相談。

防水スプレーには種類があるのをご存じですか?

防水スプレーには〈シリコン系〉と〈フッ素系〉がございます。
文字通り成分に違いがあり、使用する素材によって防水スプレーを使い分ける必要があります。

今回は〈防水スプレーの正しい使い方〉をテーマに、
なぜ防水ウエアにはシリコン系の防水スプレーが向かないのか…
そんな疑問に、元アウトドアショップスタッフのZEENが解説いたします。


【防水スプレーの使い方】防水ウエアにシリコン系が向かないワケ

防水スプレーには〈シリコン系〉と〈フッ素系〉がございます。
文字通りシリコン系はシリコン樹脂が、フッ素系にはフッ素樹脂が使われています。

その成分によってそれぞれ特徴があり、使用する素材によって使い分ける必要があります。


たとえば防水ウエア。
防水ウエアに使用する場合、シリコン系の防水スプレーは不向きだと言われています。


なぜなら透湿性能を低下させちゃうから!


なぜシリコン系の防水スプレーは透湿性能を低下させてしまうのか…
今から詳しく解説していきますね。


防水スプレーの種類

防水スプレーには2種類あります

・ シリコン系
・ フッ素系

それぞれの特徴をご紹介します。

シリコン系の特徴

シリコン系スプレーの特徴はこんな感じ

・シリコン樹脂が生地の表面をコーティングし水を弾く
・通気性を損なう
・持続性が高い
・油成分なので油は弾かず染みになりやすい
・革製品には不向き

シリコン樹脂が生地の表面をコーティング

シリコン系は、生地繊維と水が馴染まないシリコン樹脂でコーティングし水を弾いています。
分かりやすく言うと、ワックスを掛けた車が雨を弾くイメージ。
生地表面にシリコン樹脂をコーティングするので通気性が低下してしまいます

持続性が高い

シリコン系はコーティング型なので接触面積が大きく剥離しにくいので耐久性があります。

革製品には不向き

シリコン系は撥水性シリコン樹脂が主成分。樹脂自体が油性のため、油に対しては撥水性がありません。そのため繊維の表面に油成分が付着しやすく、白濁や変色しやすくなります。
また革製品に使用すると、革の表面に油膜のバリアを作ってしまうので革本来の通気性を低下させてしまいます


シリコン系の特徴

シリコン系は生地の表面にシリコン樹脂をコーティングし水を弾いている。
耐久性があり持続力に優れるが、通気性が低下し染みになりやすいので使用する素材に注意が必要。


フッ素系スプレーの特徴

フッ素系スプレーの特徴はこんな感じ

・繊維にフッ素樹脂が付着し水を弾く
・通気性を損なわない
・持続性が低い
・油成分に対しも撥水性があるので防汚効果あり
・革製品に使用可能

フッ素系樹脂が水や油を弾く

フッ素系は、繊維に対して撥水性を持たせるフッ素樹脂が主成分。繊維に付着したフッ素樹脂が、表面が毛羽だった起毛のような状態を作り出し水や油を弾いています。油分を弾くので染みや変色しにくいのが特徴。

耐久性が低い

フッ素系は樹脂が繊維に付着している状態なので、摩擦などにより剥がれ易く持続性が低いと言えます。

通気性を損なわない

繊維間の隙間を埋めてしまうコーティング型のシリコン樹脂と違って、フッ素系は通気性が保たれます。そのため皮革製品にも使用できます。


フッ素系の特徴

フッ素樹脂はコーティングではなく起毛状に繊維に付着して水や油を弾いています。
そのため防汚効果があり通気性を妨げることがありません。しかし耐久性が弱く持続性が劣ります。


防水ウエアにはシリコン系よりフッ素系スプレーがおススメ!

フッ素系スプレーが向いている最大の理由は、

透湿性能を損なわないからだよ!


なぜなら、フッ素系スプレーは通気性を損なわないから




生地の表面をコーティングするシリコン系に比べ、フッ素系は繊維の隙間を埋めないので通気性が損なわれません。そのため防水ウエアに備わっている蒸れを逃がすという〈透湿性能〉を妨げることなく着用することが出来ます。

山では蒸れて衣服を濡らしカラダを冷やすことは致命傷。
なので汗などで蒸れた蒸気を逃がして、常に衣服内をドライに保つ必要があります。

フッ素系スプレーなら防水ウエアの透湿性能を妨げず撥水効果を発揮することが出来ます


防水スプレーを使用する時の注意点

防水スプレーの成分には、人体に有害な物質が含まれており、その成分を吸い込むと害を及ぼす危険性があります。使用する際は、必ず換気の良い場所か屋外で、かつ風向きに注意して使用することが大事です。
またシリコン系に含まれる油成分が色落ちなどの原因となりますので、目立たない箇所での試し吹きをし、染みや変色しないかの確認が必要です。


まとめ

今回は、〈防水スプレーの正しい使い方〉について解説してみました。

防水スプレーには、シリコン系とフッ素系がございます。
シリコン系のシリコン樹脂と、フッ素系のフッ素樹脂にはそれぞれ特徴があり、素材によって使い分けなければいけません。

防水ウエアに使用するなら、シリコン系よりフッ素系がおススメ。
なぜならシリコン系は透湿性能を低下させてしまうから。


フッ素系は通気性を損なわないので、防水ウエアの透湿性能を低下させる事なく撥水力を高めることが出来ます。

防水スプレーを選ばれる際は、使用する素材に合わせて選んでみてくださいね!


タイトルとURLをコピーしました